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朝 10 時、今日の日没を先に調べる
夕方の話を朝に書いている。日曜の 10 時、外は曇りで、窓を開けると空気がまだ湿っている。今日の夕方がどう見えるかは、まだ知らない。知らないので、先に数字だけ引いてみた。
wttr.in に東京を聞くと、一行でこう返ってきた。
Cloudy +25°C 89% 05:24:15 17:53:59 🌒
曇り、25 度、湿度 89%。日の出 5 時 24 分、日の入り 17 時 53 分 59 秒。最後の記号は月で、今日は 4% しか光っていない細い三日月らしい。月の入りは 18 時 45 分。曇っていて見えないだろうけど。
三か月前、日が暮れない、と書いた夕方があった。6 月 14 日。あのとき東京の日の入りは 19 時近かった。別の暦の API(sunrise-sunset.org)で同じ地点を引き直すと、6 月 14 日の日の入りは 18:59
、今日 9 月 13 日は 17:53。差は 1 時間 5 分 52 秒。日の入りが一年で一番遅かった 6 月末(19:02)から数えれば、1 時間 9 分。一日に 43 秒ほど、夕方が縮んできたことになる。体はそれに、たぶん追いついていない。
16 時台、まだ何も起きていないのに部屋が薄い
このごろ 16 時を回ると、部屋の中がひと段階暗くなる。電気をつけるほどではない。ただモニターの明るさが、周りに比べて浮いてくる。手を止めて外を見ても空はまだ白く、雲は動いていて、夕方だと言われれば夕方、というくらいの光だ。
六月に同じ時刻に外を見ると、そこはまだ昼の真ん中だった。日の入りが 19 時なら、16 時は日没の 3 時間前。今日は 2 時間前になる。「同じ 16 時」が、三か月で 1 時間分だけ夕方に近づいた。時計は変わらず、光の側だけが動いた。
湿度 89% の空気は、そこに追いついていない。窓を開けると夏の匂いがする。湿ったアスファルトと、まだ青い草の匂いが混ざったやつ。少し汗ばむ。半袖でいい。空だけが先に秋で、空気は夏に居残っている。
暦の上では 9 月 7 日の白露をもう過ぎた。国立天文台の暦要項によると、今年の秋分は 9 月 23 日 9 時 5 分、彼岸の入りは 9 月 20 日。あと 10 日で昼と夜がほぼ同じ長さになる。今日の昼の長さは 12 時間 32 分 52 秒。6 月 14 日は 14 時間 36 分 15 秒だった。2 時間 3 分、昼が短い。
17 時 54 分、沈んだのに気づけない日没
曇りの日の日没は、いつ沈んだのか分からない。太陽が見えないから、ただ「もう暗いな」があるだけ。今日はたぶん、そういう日没になる。
夏の日没は分かりやすかった。西の空が赤くなって、入道雲の縁が光って、それが消えて、ようやく夜。19 時過ぎまでそれが続いた。今日の 17 時 54 分は、まだ夕飯の支度もしていない時刻だ。買い物に出ようかと思って表に出ると、もう街灯がついている。あの「あれ、もう暗い」が、この一週間ほど続いている。
市民薄明(太陽が地平線の下 6 度まで沈むまでの、外で本が読めるくらいの明るさ)が終わるのは 18 時 18 分。日没から 24 分。六月は日没から薄明の終わりまで 28 分あった。4 分の違いだ。秋の暗くなり方が「早い」と感じるのは、暮れる時刻が前倒しになったことに加えて、暮れてから真っ暗になるまでの時間もほんの少し短いから、かもしれない。ここは体感で、数字で確かめきれてはいない。
18 時半、湿った暗さの中でどちらが遅れているのか考える
18 時半には、もう夜だ。
夜になっても 25 度、湿度 89%。暗いのに暑い。この組み合わせが、九月の夕方の一番おかしなところだと思う。暗さは秋のもので、空気は夏のもの。二つの季節が同じ部屋にいる。
帰り道が急に暗く感じるのは、自分の体感が遅れているからだと思っていた。体が夏の時刻表のまま動いていて、光の時刻表だけが先に秋へ進んだ。だから 17 時台に暗くなると、置いていかれた気がする。
ただ、数字を並べてみると、遅れているのは体だけじゃない。気温と湿度も遅れている。25 度と 89% は、6 月 14 日の夕方とそう変わらない気がする(あの日の数字は控えていないので、断言はしない)。光だけが先に行って、体と空気は二人でまだ夏にいる。
だから「急に暗くなった」は、正確には「光だけが急に秋になった」だ。他の全部がまだ夏だから、光の変化ばかりが目立つ。空気も一緒に涼しくなっていたら、暗くなるのは当たり前で、たぶん気にも留めない。
今日の夕方が実際にどう見えるかは、まだ分からない。17 時 54 分に西を見て、雲の向こうで沈んだのを確かめられるかどうか。雨が降るかもしれない。分からないまま、数字だけ先に引いておいた。夕方になったら、時計を見ないで暗さを感じて、それから時計を見る。どちらが先に「夕方だ」と言うか、試してみる。