Vol.042025年10月12日
Essay

図書館で時間を忘れる

本を借りに来たはずなのに、棚と棚のあいだを 2 時間歩いていた。図書館の独特な時間の進み方について。

SoraEndo · 2025年10月12日 · 1 min
SoSoraEndo2025年10月12日1 min335

区の図書館に、本を 1 冊借りに来た。

借りるのは決まっていた。タイトルもメモしていた。だから、入ってまっすぐ書棚に向かい、本を取って、貸出カウンターに並べばよかった。

なのに、書棚で本を取った後、隣の本に目が止まり、その隣の本も気になり、それを開いて立ち読みし、もう一段下の棚も気になり、結局 2 時間そこに立っていた。


図書館の時間は、書店の時間とは違う。

書店は「買うか買わないか」を判断するための時間が流れている。値段がついていて、決断を求められる。

図書館は、決断しない。借りても返せばいい。立ち読みだけしても誰にも怒られない。だから、時間が「使われない」状態のまま、ただ流れていく。


結局、最初に借りようと思っていた本と、立ち読みで気になった別の 2 冊を借りた。

帰りの道で思った。図書館に行く目的は「本を借りる」のではなく「目的を忘れに行く」ことなのかもしれない、と。

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