SoSoraEndo2025年5月7日1 min323 字
朝の山手線、神田から日暮里までの 12 分は、いつも詩集を読むことにしている。
時間にしては短い。でも、駅と駅のあいだの揺れがちょうどよく、ひとつの詩を一回読んで、もう一回読み返す、それで十分終わる。
長編小説を電車で読むのは、いつも続きが気になって駅で降り損ねるのでやめた。詩集なら、1 ページで完結する。降りる駅でちゃんと閉じられる。
最近読んでいるのは、谷川俊太郎の『二十億光年の孤独』。学生のころに買ったものを、20 年ぶりに読み返している。
昔は「この詩、よくわからないな」と思ったものが、今は「ああ、これか」と思う。同じ詩を、別の人間として読んでいる。
読み終わって、ゆっくり鞄にしまうあいだ、車窓に映る街を見る。
朝の街は、夕方より明るく感じる。それは光のせいではなくて、たぶん、これから 1 日が始まるという気持ちが、街を明るくして見せている。